☆高温多湿環境下でのシケ発生状態
※文献;さびのおはなし  増子昇著 日本規格協会より
相対湿度% >90 90〜80 80〜70 70〜60 60〜50 50〜40 <40
倍    率 1.00 0.93 0.78 0..53 0.17 0.03 0.00
温度℃ 5〜10 10〜15 15〜20 20〜25 25〜30
倍  率 1.0 1.4 2.0 2.8 4.0
従って、気温25〜30℃下に置かれた鏡は5〜10℃下に置かれたものより4倍のシケ成長スピードとなり、相対湿度が50%を切れば、ほとんどシケの成長は起こらない事になります。
また、湿度の影響は次に示すような倍率となります。
一般に腐食に対して、温度・湿度の影響は「ファントホッフの法則……温度が10℃上がると反応速度は2倍になる」が成り立っており、5℃刻みでは下表のようになります。
☆シケの種類
中シケ……鏡の塗装面から腐食性物質が侵入し、銀・銅膜を侵す腐食形態。鏡の端以外の部分に主に円形状として多く見られます。
縁シケ……鏡の切断面から腐食性物質が侵入し、銀・銅膜を侵す腐食形態。鏡の端に半円状または帯状で多く見られます。
シケはその出現形態より、大きく中シケ(なかしけ)縁シケ(ふちしけ)に分けて呼ばれています。
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☆主なシケ発生要因
(1) 縁塗りが適正でないか、もしくは縁塗りがされていない場合

(2) 裏止め塗膜または縁塗り塗膜に傷がつき、メッキ部分が露出した場合

(3) 鏡の裏面や端部に常に水がたまり、抜けにくい構造で取り付けた場合

(4) Cl、S、SO2−、NHイオン等を含む強力な洗浄剤で鏡や鏡を
     取り付けてあるキャビネット等を洗浄した場合

(5) 温泉地等の腐食ガスが蔓延している場所に一般鏡を設置した場合
以上で述べたように、シケは銀や銅を腐食する物質の介在や、高温多湿環境下への暴露によって起こりやすくなりますが、通常、あまりに過酷な条件下でなければ早々に鏡が腐食するようなことはありません。しかし実際は僅かではありますが、取り付け後短期間でシケが発生する場合があります。この場合は以下のような不適切な加工や取り扱いによって発生が増長された場合がほとんどです。
鏡は半永久的耐久素材であるガラス基板の上に、金属の中で化学的に安定な部類の銀と銅を薄い膜でコーティングし、更にその上を耐食,耐久性のある塗料で保護しています。しかしそれでも高温,高湿等の過酷な環境下や長期間の使用で鏡特有の腐食性欠陥(鏡業界ではシケと呼んでいます)が発生する場合があります。
☆シケの発生メカニズム
鏡は過酷な環境下や長期間使用するうちに塗膜を通して水分や酸素の影響を受け、塗膜〜銅膜〜銀膜〜ガラス界面において局部電池作用が生じ、先ず銀よりイオン化しやすい銅が腐食され、銀の腐食を抑制します(犠牲防食作用)。しかし、水分や酸素のアタックが続けば最終的には銀膜の腐食まで進展します。

大気中には酸素(O)、水道水中には塩素(Cl)が存在し、これらは酸化作用を持っています。
水道水中ではこの酸素と塩素の化学反応で発生した活性酸素が強力な酸化作用を呈するわけで、上水にClを混入するのもこの酸化作用、すなわち殺菌作用があるためです。特にこれらが塩酸等の電解質溶液と共存する場合、その作用が強まると考えられます。従って、上水や酸化作用を持つ物質を含む液体が鏡の銀や銅膜に触れると、銀や銅は腐食されて鏡としての性能を失うことになります。

OやClの他に銀や銅に対して強い腐食性を持つ元素や化合物として、S、SO2−、NHイオン等があり、これらは鏡が最も嫌う成分です。
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